農林水産大臣が定めるJAS規格に適合していることが登録認定機関*1によって確認された製品にのみ、JASマークを付けることができる。JASマークを付けるかどうかは、製造者等の自由に任されており、JASマークの付いていない製品の流通にも制限はない(有機農産物及び有機農産物加工食品を除く)。また、JASマークは食品以外にもつけることができる。
JASマークには、次の5種類がある。
① JASマーク(品位、成分、性能その他の品質についてのJAS規格品) |
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品位、成分、性能等の品質について、一般JAS規格を満たしていることを、登録認定機関*1に認定された食品等に付けられる。また、ハム・ソーセージなどの食肉製品やしょうゆなど、品目によっては特級、上級などの等級が表示されるものもある。 |
② 有機JASマーク(有機農産物についてのJAS規格品) |
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種まき又は植付けの2年以上前および栽培中に、禁止された農薬や化学肥料を使用しないこと、遺伝子組み換え技術を使用しないことなどの条件を満たしたことを、登録認定機関が確認した農産物などに付けられる。有機JASマークが付けられていない農産物などに「有機」、「オーガニック」などの表示をすることは禁止されている。(有機農作物については☞2章-12参照) |
③ その他の特定JASマーク(つくり方に特徴のあるJAS規格品) |
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「作り方JAS」とも呼ばれ、特別な生産や製造方法などについてのJAS規格を満たす食品(ハム・ソーセージなどの熟成食肉製品、手延べ干しめん、地鶏など) で、登録認定機関に認定された食品に付けられる。 |
④ 生産情報公表JASマーク |
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生産者、生産地、農薬や肥料の使用情報、給餌内容、食品の製造過程などの情報が正確に公表されていることを登録認定機関が認定したものに付けられる。牛肉、豚肉、農産物、豆腐、こんにゃく、養殖魚について制定されている。 |
⑤ 定温管理流通JASマーク(流通の方法についてのJAS規格品) |
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製造から販売までの流通行程を一貫して一定の温度を保って流通させるという「流通の方法に特色がある加工食品」に付けられるマーク。米飯を用いた弁当類(寿司、チャーハン等を含む)について認定を受けることができる。 |