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63-チルド惣菜、チルド加工品
1.チルド加工品・惣菜の種類
スーパーやコンビニエンスストアの冷蔵ケースに並んでいるもの全てがこれに該当する。それぞれに殺菌の方法がとられているが、賞味期限については、表示を見ることと、真空あるいはガス置換された包装では、わずかな穴や容器の破損などないか注意する必要がある。
以下に、チルド加工品の例を挙げる。
(1)豆腐
昔ながらの豆腐屋で販売される豆腐は、消費期限が製造後1日であるが、プラスチックの容器に入れ、加熱殺菌したものは、1週間程度の日持ちが可能である。
(2)生めん
うどん・中華麺は、食中毒菌であるバチルス菌が繁殖しやすいが、品質保持剤を併用することで数日の保存が可能である。品質保持剤には、アルコールやpH調整剤が使用される。
(3)ヨーグルト、チーズ
一般に無菌充填包装されているが、品質保持のためにチルドで流通される。
(4)惣菜、サラダ
野菜サラダ、惣菜などトレー型パックに入ったもの、一部ガス置換されたものもある。
(5)袋もの惣菜
ポテトサラダ、煮豆、肉じゃがや魚の煮物など、袋に充填して低温殺菌したもの、1ヶ月ほど日持ちする。
(6)デザート類
プラスチック容器に入ったケーキ、プリンやゼリー、シュークリーム、和菓子など。
(7)ピザ
半調理品で、加熱して食する。
(8)チルド弁当
コンビニエンスストアなどで売られる日持ちしない常温保存の弁当と異なり、チルド温度帯で製造・流通する弁当。品質保持期間が2〜3日程度延長される。常温保存の弁当とは異なり、「電子レンジ加熱して食べてください」との注意書きがある。
2.製造方法
チルド加工品、チルド惣菜の製造方法は、その種類に応じて多種多様である。チルド惣菜、加工品は、従来消費期限の短いものが多く、売れ残りを廃棄することが多かった食品について、さまざまな技術開発で品質保持期間を長くし、食品ロスを低減する方向に進んでいる。
<チルド惣菜、チルド加工品の例>(1)チルド弁当
製造から流通までチルド温度帯で厳密に管理して、より長い品質保持期限を実現している。消費期限が長くなることで、廃棄される「食品ロス」が低減される。
(2)チルド袋もの惣菜
ゆでたまご、ポテトサラダのような、家庭では日持ちのしないものを合わせたチルドサラダ
(3)ガス置換包装
丈夫な透明のシールでふたをするガス置換包装で、賞味期限を伸ばす。また、最近では、マイクロ波を使い、短時間で調理、真空包装をするチルド惣菜も発売されている。
また、充填する製品の包装は、重要である。包装材料として、消費期限の短いものは単層のフィルム(塩化ビリニデンなど1種類の材料のみからなるフィルム)が使用されるが、長い消費期限のものについては多層フィルム(何層にもフィルムを重ねたもの)が用いられる。