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HOME MEAL MEISTER 06食品の表示・食の情報


69-生鮮食品の表示

その食品が「生鮮食品」か、それとも「加工食品」かで、表示義務の事項は変わる。生鮮と加工の区分は食品衛生法とJAS法で異なっていたが、平成27年4月に統合された「食品表示基準」では、一部の変更はあったが、基本的にJAS法の考え方で統一された。

なお、食品表示基準では、加工食品は「一般用加工食品」と「業務用加工食品」、生鮮食品も「一般用生鮮食品」と「業務用生鮮食品」に分けられ、それぞれ表示事項と表示方法が決められているが、このテキストでは「一般用加工食品」と「一般用生鮮食品」について説明する。

※「業務用加工食品」と「業務用生鮮食品」の表示事項と表示方法については、消費者庁HPの食品表示基準や関係Q&A等を参照のこと。

図1 加工食品と生鮮食品の区分


生鮮食品とは、加工食品および添加物以外の食品として食品表示基準の「別表第2」に掲げるものである。

農産物 玄米・精米、雑穀、豆類、野菜、果実、その他の農産食品
畜産物 食肉、乳、食用鳥卵、その他の畜産食品
水産物 魚類、貝類、水産動物類、海産ほ乳動物類、海藻類

基本的には「名称と原産地」を表示するが、食品表示基準で定められた項目に該当する場合や生鮮食品の品目等によっては、名称と原産地以外に表示が必要になる場合がある。

①農産物の表示

名称 一般的な名称を記載

(例)人参、みかん、ほうれんそう

原産地 国産品:都道府県名、市町村名 ※一般的に知られている地名でもよい

(例)高知県、佐久市、丹波、宇治

輸入品:原産国名 ※一般的に知られている地名でもよい

(例)メキシコ、福建省

  • ・玄米・精米は、「食品表示基準」「米トレーサビリティ法」に基づき表示
  • ・生しいたけは、栽培方法(「原木」または「菌床」)も記載
  • ・豆類で容器包装に入れて密封されたものは、内容量と販売者の氏名・住所を表示
  • ・袋詰めされた柑橘類等で、防カビ剤・防ばい剤を使用している場合は表示が必要

②畜産物の表示

名称
  • 一般的な名称を記載
  • (例)牛肉、ビーフ
  • ※食肉の場合は鳥獣の種類、内臓の場合は種類・部位を記載
  • (例)牛肝臓、心臓(豚)
原産地 国産品:国産である旨、主たる飼養地が属する都道府県名、市町村名 ※一般的に知られている地名でもよい

(例)国内産、国産、松坂市、米沢

輸入品:原産国名 ※一般的に知られている地名でもよい

(例)オーストラリア、アメリカ

★容器包装入りの場合

消費期限、保存方法、加工者の氏名・住所も記載する

  • ・牛肉は、「牛トレーサビリティ法」に基づき、「個体識別番号」を記載
  • ・100gあたりの単価・部位・用途等は「食肉に関する公正競争規約」に基づき表示
  • ・和牛等の品種・銘柄の表示は「食肉に関する公正競争規約」に基づき表示

※主たる飼養地・・・一番長い期間飼養されていた場所

③水産物の表示

名称 一般的な名称を消費者庁の「魚介類の名称のガイドライン」に沿って記載

(例)マアジ、ムロアジ、メバチ

原産地
  • 国産品:「生産した水域名」または「主たる養殖場が属する都道府県名」
  • ※一般的に知られている地名、水揚げ港または水揚げ港が属する都道府県名でもよい、水域名の併記も可
  • (例)玄界灘、三崎港、東京湾、高知県
輸入品:原産国名(漁獲船の国籍) ※水域名の併記も可

(例)ベトナム、ロシア(オホーツク海)

「解凍」の表示:冷凍したものを解凍して販売する場合「養殖」の表示:養殖されたもの
★容器包装入りの場合

生食用の表示、消費期限、保存方法、加工者の氏名・住所も記載する

※主たる養殖場・・・一番長い期間養殖されていた場所