公的年金改革の焦点である「被用者保険の適用拡大」に関して、先日、
自民党社会保障制度調査会年金委員会・医療委員会の合同会議が開催され、
提言(別添)が取りまとめられましたので、現在の動向をお知らせ申し上げます。
予てより政府は年金制度の適用拡大を目指しており、短時間労働者が、将来の生活の
基盤を支える役割を果たしてゆくための年金について、方針を明らかにしています。
しかしながら、パート労働者の比率が高い中食業界においては、被用者保険の適用が
拡大されると事業主の費用負担増や、保険料の支払いを避けるために就労時間を抑える
といったことがおこり、労働力不足につながるなどの問題が懸念されます。
地域、加入の保険組合などの条件により変動はありますが、健康保険・厚生年金を合わせ
年間一人当たり約15万円の事業主負担増となる見込みです。また、日本商工会議所
によると年間約24~25万円という試算数字も出ています(別添2)。
そのため、これまで協会としては、被用者保険の適用拡大に対しては反対を表明して
参りましたが、現状は制度改正に向けた提言(別添1)が示される状況となっております。
本件については、2020年1月の国会で審議される見通しで、この提言をベースとして
制度改正に向けた議論が続いていくものと考えられますが、協会といたしましては、
引き続き反対を表明して参ります。
今後もこの動向を追ってご報告させていただきます。
別添ファイル1 自由民主党社会保障制度調査会・ 年金委員会 ・医療委員会
「年金制度改革等 に向けた提言」